2020.09.22 07:01泣き女第58回 てきすとぽい杯〈夏の特別編・前編〉参加作品です。お題は「涙」。そして「前編」となる、というお題の意味がよく解っていなかったので 一応完結したつもりで書いています。他の作品を読んで 後で気が付いたのですが 「続き」を促すような書きたくなるような そういう魅力のある「前編」を書くのが本来のお題の意図だったのかなと思いました。そんな作品にも関わらず、早速「後編」を書いてくださった方がいらしたので 良かったなと思います。私が考え付かなかったような、くすっと笑えるところもある素敵な「後編」です。本当に有難うございます。とはいえ、投降後 色々な書き足りていない部分に気づき。「後編」を第58回 てきすとぽい杯〈夏の特別編・後編〉を自分でも書いて参加。一応ひ...
2020.09.21 16:35四つ葉のクローバー第五十八回 てきすとぽい杯〈夏の特別編・前編〉参加作品です。実は十年以上前の作品です。 物語を創り始めて間もない頃のまだまだ拙いものですが お題の「涙」と聞いてこれを手直しして出したいと思った次第です。 第五八回 てきすとぽい杯〈夏の特別編・後編〉では住谷ねこさんがこの話の後編の「十年後」を書いてくれました。私は彼女たちのその後なんて考えても無かったのですが 「その後」を書いてもらったことで彼女たちの存在感・生命が膨らんだ気がします。有難うございます。 そして「てきすとぽい」様、素敵な企画を有難うございます。
2020.09.10 23:00泣き女(前編)+夏の終わり・最後の蝉(後編) 祖母の葬式に来た婆さんは 棺に近づくと祖母の名前を呼びながら膝をつき、おんおん泣いた。 親類もすでにいない過疎の島のとんでもないへき地の一軒家でひっそりと祖母は暮らしていた。転んで倒れたところを 幸いにも通りかかった郵便配達員が見つけたとかで、遠く離れて住む僕の母に連絡があったのだ。 独りでは置いておけないのでやむなく呼び寄せることにし、うちの近くの病院や介護施設に入れたものの、慣れない都会では心身ともにどんどん弱り、あっけなく亡くなったのだった。 婆さんは周囲の好奇の目をものともせず、悲壮な声をあげ、ぼろぼろと涙を流し続ける。そんな風に泣く見知らぬ人がそこに居ることで、逆に冷静になる自分が居た。僅かばかりの会葬者も戸惑いの色は隠せない。妹が僕の袖を...