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2012.10

2012.10.01 12:20
温かい本棚
『知っている人はあまりいないだろうし、存在を知っていても意識する者は少ないと思うが――この通りには一軒の古本屋がある』なんて、最近読んだ本の一文を思い出していた。いい加減 歩くのに草臥れて 人知れず存在する古本屋でもいきなり目の前に現れてくれないかと願う。両手に持った紙袋の一つの 持ち手近くがついに破れた。残暑とはいえ日差しは暑く、何でまたこんな昼間に出て来たんだ 馬鹿じゃないのと あたしは自分に向けて胸の内で悪態をついていた。でも こういうことって思い立った時しないといけないんだ。額の汗を袖で拭い、気持ちを立て直す。仕方ない、せめてあの角まで行って広い通りに出たら タクシーを拾おう。照りつける日差しの痛さに立ち止まり 目をぐっと瞑る。ふぅと息を吐き ...

ぺんぺん草 花束にして

オリジナル小説、随筆など。fc2「stand by me 」から引っ越しました。

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