2005.08.01 13:17風船 飛んだひまわりの種と小さな手紙をつけた色とりどりの風船が、1クラスの人数分 青い空にいっせいに飛んだ。どうか 風に流されずまっすぐ上へ昇っていって・・祈るような気持ちで 風船を見続けた。本当の気持ちなんて押し隠して人に合わせてふらふら流されてるだけの自分のことを どう書き表していいか解らなくって、自己紹介の手紙の文字を書いては消し 書いては消した。結局 小学校の住所、自分の名前と学年だけなんとか書いて ひまわりの種に添えた。学校にその葉書がついたのは卒業も間近い 冬の終わりだった。「あなたが風船につけて送ってくださったひまわりの種 受け取っています。もうすぐ中学生、ひまわりで言うとまだつぼみをつける前、空に向かってぐんぐん伸びている時期でしょうね。時期が来ま...